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【後半】カップルにもおすすめのコミュニケーションスキル「アサーション」 そのやり方やポイントを解説!

今回は、前回に引き続きコミュニケーションスキル「アサーション」を解説していきます。まだ前半を読まれていない方は、こちらからチェックしてみてくださいね。

 

簡単に試せるトレーニング方法のご紹介

アサーティブな自己表現を実行するのは一見難しそうに思えますよね。しかし、これはトレーニングを繰り返すことで習得できるスキルです。ここでは、いくつか簡単に試すことのできるアサーション・トレーニング方法をご紹介します。

 

 

① I (アイ)メッセージを使う

「I(アイ)メッセージ」は、相手に対して「私は」を主語にして主張する方法のこと。対して、「YOU(ユー)メッセージ」は、「あなたは」を主語にして主張する方法のことです。自分の要望や欲求を伝える際には、「I(アイ)メッセージ」を使うのがおすすめです。

 

「I(アイ)メッセージ」の具体例
・(私は)遅刻されるとさみしい
・(私は)そう言われると悲しい
・(私は)それをするのは不安だ

「YOU(ユー)メッセージ」の具体例
・(あなたは)遅刻しないでよ!
・(あなたは)そんなこと言わないで!
・(あなたは)そんなことしたくない!

 

言い方を「I (アイ)メッセージ」に変えるだけでこんなにもニュアンスに変化が。「I (アイ)メッセージ」を使うと、自分の要望や欲求を伝えつつも、その後の行動を相手に委ねているため、相手を尊重したコミュニケーションを取ることができるのです。

 

 

②相手の話をしっかりと聴く

コミュニケーションを取る際に、相手の気持ちや考えをしっかりと聴いた上で、自分の意見を伝えることも大切です。パートナーに、「あなたはどうなの?」や「あなたの気持ちはどうなの?」などの声かけをしてみましょう。相手の気持ちや欲求に耳を傾け、尊重しようとすることで、アサーティブなコミュニケーションを取ることができます。

 

まとめ

コラムの前半で説明した通り、①アグレッシブ(攻撃的)と②ノン・アサーティブな自己表現をする原因の一つが自他の違いを恐れてしまうこと。だとすれば、アサーティブなコミュニケーションを取るための第一歩は、自分とパートナーの違いを当然のものとして受け入れることだと言えそうです。

パートナーという存在は、身近だからこそ相手への期待や甘えが大きくなりがちです。①アグレッシブ(攻撃的)や②ノン・アサーティブな自己表現をしたとしても、「彼(彼女)なら、(自分の気持ちを)分かってくれるだろう」と思ってしまうかもしれません。

しかし、例え親密なパートナーであっても、考え方や価値観は異なります。お互いに相手を尊重しながら、アサーティブに話し合いをすることで、違いを理解しあう努力ができるとよいですね。

 

 

参考:
http://pscenter.doshisha.ac.jp/journal/PDF/Vol1/pp25-33.pdf
https://core.ac.uk/download/pdf/195709008.pdf
https://www.assertive.org/intro/ 
特集、どうして性の不満は言いづらいのか. 月刊TENGA, 第46号, 5-6. 2022. https://www.tenga.co.jp/topics/17148/